では、逆に低磁場装置では、どうでしょうか。

1.0T以下の低磁場装置は、現在、メーカーがソフトの開発に力を注いでおりません。そのため、満足いく画質が得られていないのが現状です。画質を上げるためには撮像時間を上げる必要があるため、検査時間が延びます。しかし、それも限界があります。腹部の撮影では、低磁場の装置では、意味のある画像を得るのが困難です。脳神経外科の領域で問題になるのは脊髄の撮影です。脊椎、椎間板の評価はそれほど問題はありませんが、脊髄そのものの評価は困難です。特に、脊髄の血管奇形に関しては、低磁場装置は、力不足で、MRI検査を行っても見逃してしまう可能性が高くなります。

低磁場のオープンタイプのMRI装置は閉所恐怖症の人のための装置としては、利用価値があります。実際、アメリカでは閉所恐怖症用装置としての需要があるからです。

全脊髄検査の症例。
※症例についての詳細なテキストが入る?